妊娠中こそ口腔ケアを(2016-11)
妊娠中に歯が悪くなったという人が多いようです。
理由として、妊娠中は唾液の性質や量が変わることが指摘されています。
唾液には、お口の中が酸性やアルカリ性などに傾いた状態を中性に戻す「緩衝作用」と
酸で表面が溶けた歯を修復する「再石灰化作用」があります。
妊娠中はこの働きが、弱ってしまうために、むし歯のリスクが高くなります。
つわりで食事が不規則になり、間食しがちになることや
ブラッシングが気持ち悪く、歯みがきがおろそかになる人もあるようです。
そのため、歯の手入れが行き届かなくなり、むし歯ができやすくなるのです。
いつも以上にブラッシングを心掛ける必要があるのかもしれません。
妊娠中のむし歯は軽視できません。痛みを我慢していると、
そのストレスは、胎児にも悪影響を及ぼすことがあるからです。
妊娠中でも、歯科治療は受けられますが、注意が必要です。
妊娠の安定期となる4カ月~7カ月までは、応急処置だけにとどめておいて、
安定期に入ってから通常の治療を行うことが多いようです。
歯科医師にご相談ください。
産後は授乳や育児で忙しくなります。
治療に通うことが困難になるので、出産前に治療をすませておくことをお勧めします。
妊娠は思いがけずということも少なくありません。
普段から定期的に歯のチェックをして、むし歯のリスクを減らしておきましょう。