カミングサンマル(噛ミング30)(2014-06)
生涯、自分の歯で食べる楽しみを味わえるように、 80歳で20本歯を残すことを目指す「8020(ハチマルニイマル)」運動を ご存じの方はいらっしゃると思いますが、 「カミング30(噛ミング30)運動をご存じの方はまだまだ少ないようです。
「噛ミング30」運動とは、歯科保健の分野から食育を推進するための キャッチフレーズです。ひとくち30回以上噛むことを目標として、 より健康な生活を目指すものです。
その名の由来は、赤ちゃんの離乳食の望ましい硬さが研究されるなかで、 大人が20回~30回咀嚼した硬さを適当とする結果から、 30回と決めたことによるそうです。
31回は良くて29回では不十分ということはないわけです。 あまり噛まずに飲み込める物が好まれるなど食生活が大きく変化する傾向が見られます。
こうした食事は、日本の伝統食に比べて、早食いや過食になりやすく、 肥満をまねく原因とも言われています。
いま、食事や食習慣を見直す「食育」への注目が高まっています。
学童期からよく噛んで食べるという食習慣は、肥満予防だけでなく、 五感( 視覚 ・ 臭覚 ・ 触覚 ・ 味覚 ・ 聴覚 )を通じて味わい、 好ましくない食習慣や生活習慣を改善することにもつながる、 食育の一環としても大変重要なことです。